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『そとん壁』~自然な風合いと高機能な外壁~

河原の家もだんだんと完成に近づいてきまして、外壁の仕上げ作業をしました。

薄いグレー色のかき落とし仕上げで、焼杉とも相性良い仕上がりです。

施主様のお母さんが現場に来られ、何を塗っているのか左官職人さんに訪ねられて、「火山灰を塗っているんですよ」と説明を聞いて驚かれていました!

そこで今回は「そとん壁」について書かせていただきます。

そとん壁は、南九州の火山噴出物が蓄積されたシラス台地が原料になっています。

シラスの特性を生かした、そとん壁のメリットを紹介します。

・防水性の高さ

そとん壁は上塗りと下塗りの2層構造になっていて、下塗り部分が雨水を通さず、継ぎ目無く塗っていますので、透湿性がありながらも高い防水性を持っています。

・高耐久性

無機質な天然セラミック素材なので、紫外線や風雨による退色や劣化がおきにくいです。

不燃材なので耐火性にも優れています。

・素材の質感

シラスを使用した自然素材ですので、本物の質感があり、上質感溢れる風合いに仕上がります。100%自然素材なので、解体時には土に還るのも環境に優しい特徴ですね。

次にデメリットですが、凹凸のある素材で触ると少し表面がポロポロと落ちます。

塗り壁ですのでクラックのリスクがあります。割れにくい材料ですが、地震などによってひび割れる可能性もあります。もしひび割れがありましたら、専用補修材で直すことができます。

初期費用が高価な材料です。作業工程が多く、防水シート貼り→ラス網貼り→下塗り→クラック防止ネット貼り→上塗り→仕上げ、と作業手間がかかり施工費が高くなってしまいます。

↑そとん壁の施工工程

ですが、耐久性が高く、静電気を帯びにくく汚れが付着しにくい素材ですので、メンテナンスはほぼ不要なのが特徴です。

10年や15年で足場を組んで塗り替えや継ぎ目の防水処理が必要なサイディングと比べると、先々のメンテナンス費用で大きな差が出てきます。

今回は自然な質感と高い耐久性と防水性を兼ね備えた「そとん壁」を紹介しました。

ヌックでは外壁材に一般的に使われているサイディングは使用しておりません。

そとん壁・板張り・ガルバリウム鋼板貼りを採用していますが、メンテナンスや先々のランニングコストを考えた外壁材選びが大事だと考えています。

焼杉も当社ではお馴染みの素材ですが、過去のブログで紹介していますのでご覧になってみてくださいね↓

https://www.nookworks.jp/2022/07/26/『天龍焼杉』手間暇かけていえづくり。/

自然な素材の質感と経年変化を楽しみ、愛着を持って永く使い続けていただきたいです。

若槻

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